江戸の黒豹党

孤独なお爺ちゃんの寂しい日常を覚え書き程度に綴る

愛用の仕込刀の出所を知らなかった座頭市【時代劇日記①】

お昼過ぎ、買い出しに出かけようとモタモタ支度してたらBSフジで座頭市鉄火旅』が始まって、録画してるのでちょっとだけのつもりがすっかり観入ってしまい最後まで観てしまう始末。カツシン(勝新太郎)さん演じる市ッつあん(座頭市)は、普段とても愛嬌がある盲目の按摩さんだけど、悪人に対しては杖に仕込んだ仕込刀でバッサバッサと抜刀術で斬り倒す、兇状持ちの侠客という陰のあるダークヒーローで、代表的な時代劇ヒーローのひとり。昭和時代に作られた時代劇の人気シリーズで劇場版だけで全26作あり、今回はその15作目。ここ最近のBSフジでは毎週土曜に映画『座頭市』シリーズを放映してくれてるのでありがたい。でも、来週は座頭市お休みみたいです。

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座頭市鉄火旅(1967)

夜泣きの屋台でたまたま出会った刀鍛冶屋の父ッつあん仙造が市ッつあんの持つ仕込刀をよく見たいと自分の家に呼ぶ。その刀をつくったのは仙造の師匠だったらしく、刃の状態を見て、市がこれまでに多く人斬りしてきたことを見抜ぬき、しかも、刀の寿命が来ていると告げる。映画ポスターのキャッチコピーにあるように「もう一人斬れば刀が折れる!群がる敵は五十人!いつ抜く、どう斬る座頭市」というピンチな状況をどう切り抜けるかが『座頭市鉄火旅』の見どころ。鍛冶屋の仙造役は、昭和の名優のひとり東野英治郎さん。仙造は東野さんが黒沢映画『用心棒』で主人公の三十郎(三船敏郎さん演)を手助けする居酒屋の父ッあん「権爺」を演じた風貌さながらの父ッつあんだったので思わず観入ってしまいましたね。我々、現代ジジイの世代が東野英治郎さんといえば、幼少のころ昭和時代に観たテレビ時代劇水戸黄門』の初代ご老公・水戸光圀のイメージが強く、さすがにお若いころの作品はよく知らないものの、いろんな時代劇や映画、ドラマなどで頑固爺役の名バイプレイヤーとして馴染みがあります。座頭市鉄火旅』ではほかにも、歌のうまい女芸人役に水前寺清子さん、やくざ者の駕籠屋役に藤田まことさんなども出てらっしゃいました。また、ラスボス岩五郎親分役は数多の名悪役のひとりとして名高い遠藤太津朗さん。

 

カツシンさんの座頭市』は、三船敏郎さんの『七人の侍』(米タイトル『THE SEVEN SAMURAI』)チバシン(千葉真一)さんの『激突! 殺人拳』(米タイトル『THE STREET FIGHTER』)シリーズなどのように欧米でも知名度と人気があるみたいで、当時からミフネ作品とはよく比較対象にされていたようです。

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ZATOICHI

 いつもの浅草日記を書くはずが、うっかり時代劇日記になってしまったので今回はこの辺で区切っておきます。いやぁ~、時代劇ってホントにいいもんですね。つづく