江戸の黒豹党

孤独なお爺ちゃんの寂しい日常を覚え書き程度に綴る

ヒップホップ調な映画版『トムとジェリー』を観てMCスキャット・キャットを思い出し奴

年頭から緊急事態宣言だったので久々の映画館、新作映画トムとジェリー(字幕版)』を鑑賞。我々ジジイ世代にとってアニメのトムとジェリーといえば、60年代・70年代・80年代とそれぞれの年代に何度もテレビで放映され、80年代には日本テレビ系列ゴールデンタイムのバラエティ番組枠木曜スペシャル内でたまにトムとジェリー大行進』として丸々一時間放映されていたこともあり、子供のころから馴染み深いアメリカ産アニメのひとつでござる。もともとハンナ・バーベラ社のアニメ作品でもあり、ハンナ・バーベラ・プロダクション亡き2001年以降はワーナーブラザースが権利を保有し、現在もカートゥーン・ネットワーク放送向けなどに新作アニメを製作。近年はトムとジェリー 夢のチョコレート工場トムとジェリー オズの魔法使いなど、他の児童向け名作とコラボした作品もあり、現代のチビッコにも親しまれているのでござるな。

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コメディも卒なくこなすクロエちゃん

2010年代にCGアニメのクオリティ精度が超進化し、近年の映画版『ピーター・ラビット』パディントンシリーズのように動物キャラクターたちが本物の動物に極めて近いキャラクターデザインのCGで再現され、フサフサ、モフモフした毛並みなど実写との合成映像も違和感なく楽しめるのが当たり前になった。さかのぼること80年代の1988年にセル画のアニメと実写を合成したハリウッド映画『ロジャーラビット』が話題になり、アニメと実写の合成がまだ珍しかった当時は不思議な感じがしたけど、その後も90年代に『クール・ワールド』『スペース・ジャム』などアニメキャラ合成の映画作品は徐々に定着していった。そもそも、話題になった『ロジャーラビット』以前にも1964年のディズニー映画『メリー・ポピンズなどでもアニメのキャラクターと実写の俳優を合成したシーンがあるので、史上初ではないにせよ、子供にとってアニメのキャラクターと現実世界が共存するのは夢のような映像であることは間違いないと思うでござる。拙者的には、R&B歌手ポーラ・アブドゥル1988年の楽曲Opposites AttractのPV(プロモーション・ビデオ)映像に「MC Skat Kat(MCスキャット・キャット)」というハンナ・バーベラっぽいラッパー猫のキャラクターがアニメ合成で登場するのが思い出深く、今回の映画版『トムとジェリー』を観ていてMCスキャット・キャットを思い出してしまったほど。とりあえず、参考までに(拙者視聴用にも)ポーラ・アブドゥル公式YouTubeOpposites Attract」PV動画貼っておくでござるよ(当時PV集LD買った)。


Paula Abdul - Opposites Attract (Official Video)

さて、ようやく今回の2021年映画版『トムとジェリー』の感想でござるが、冒頭のワーナー・ブラザーズサウンドロゴから聴き覚えのあるイントロではじまりテンションプチアゲ↑。でも、どうせルー・リードの「Walk on the Wild Side」(サンプリング元)だろうと思いきや、我々90年代オールドスクール爺が大好きなA Tribe Called Quest「Can I Kick It?」の方だったので意外。ニューヨーク上空を飛び回る鳩たちがヒップホップ楽曲「Can I Kick It?」のノリに合わせて踊るという演出ではじまり、どうやらインスト曲やサントラ的にもヒップホップ曲が主流のようでござる。お馴染みのトムとジェリーによるドタバタ騒動一発目のBGMにEric B.& Rakim「Don't Sweat the Technique」が使われていてオールドスクール的にめちゃエモかったし、ジェリーがリラックス・バスタイムしてるとき部屋から流れてきた曲がJODECIの「Come & Talk to Me」で笑かされた。ほかにもJagged Edgeの「Let's Get Married」とか地味に懐かしい曲もあったけど、Bruno MarsとかLizzoとか今どきのアーティストの新曲もあったのでご安心を。って、映画本編よりも曲の話ばっかやな。

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この鳩の声は監督らしい

 公開前にトレーラーを観てトムとジェリーであること」「クロエちゃん出演作」ということだけで観に行くのを決めたけど、本編にはヤラレ役ポジションのイベント・マネージャー役に味のあるメキシコ人俳優のマイケル・ペーニャさんが出ていてニヤリ。ペーニャさんはコメディアンではないけど、拙者的に黒人コメディアンのシンバット的なポジションだと思ってるので割と好きでござる。暴れるブルちゃん(スパイク)に振り回されたりして、いいヤラレ役でござった。

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マネージャー役のマイケル・ペーニャさん

この映画、人間以外の動物キャラは虫類も含めて全てアニメ描写なのでござった。3DモデリングのCGアニメなんだろうけど、昔のセル画アニメっぽく見せているのがミソ。現実社会で2足歩行の猫やネズミなんて見たことないけど、人間との対比サイズは実際に存在したらそれぐらいの大きさなのねと納得できるサイズであまり違和感は感じなかったでござる。ちなみに2004年の映画版ガーフィールドとかだと実写キャラとアニメキャラとの対比サイズにちょっと違和感を感じてた。技術の進歩か。

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ブッチ率いるノラネコ軍団

旧作アニメでもおなじみのトムの天使と悪魔のささやきのシーンもあり、天使トム悪魔トムも声の出演は最近チョイチョイ映画に出てる黒人コメディアンのリル・レル・ハウリーさんだったらしい。そっちは観てないけど日本語吹き替え版だと、天使トムの声は霜降り明星粗品さん、悪魔トムの声はせいやさんらしい。最近チョイチョイ日本のテレビに出てる人たちでござるな。あと、ノラネコ軍団のブッチの声がラテン歌手のニッキー・ジャムだとか、プロモーションで話題づくりのためか声の出演に声優以外の芸能人を起用するのは本国も日本も同じでござるな。拙者的にシェフ・ジャッキー役の声優が千葉繁さんってのが気になるので、そのうちブルーレイソフトを買って吹き替え版も観たいと思うでござる。例によってまとまりのない映画感想になってしまったでござるが、何度でも観にいきたくなる楽しさのある映画ではあったでござるよ。ああ、コロナ禍じゃなかったらなぁ(動物アニメ映画好き)。おわり

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おなじみトムの天使と悪魔

【おまけ】
セレブの飼ってるねこちゃんがめちゃかわゆかった。

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テルマネージャーの見てる前でソファーを引っ掻くお茶目ねこトゥーツちゃん♡